ポニョの裏話
宮崎駿監督の最新作アニメーション映画『崖の上のポニョ』が7月19日より公開されています。
映画と主題歌の秘められたエピソードを、長年、宮崎監督とコンビを組む鈴木敏夫プロデューサーが語っているそうだ。そのエピソードの内容は、宮崎アニメ史上初というほどのエピソードらしい。
「ポーニョ、ポーニョ、ポニョ、さかなの子〜」という歌詞がブレイクしている、主題歌の「崖の上のポニョ」は、大橋のぞみちゃん(9歳)と藤岡藤巻の二人が歌っています。が、この曲、実は昨年の12月に発売されてから半年間ほどは、ぜんぜん売れなかったそうです。信じられませんね。それが、公開が近づくにつれ、あれよあれよと売り上げが伸び、ぬいぐるみやグッズも一緒に大ヒットとなったそうです。あの踊りやダンスを覚えようと本を購入する方も多いとか。
さて、主題歌にまつわる蘊蓄(ウンチク)エピソードをご紹介します。
宮崎監督は、この歌を初めて聞いてすぐに気に入ったのですが、子どもたちがこのソングを口ずさみながら映画館から出て来てくれるような映画にしたいという気持ちになって、オープニング曲にする予定だったこの曲をエンディング曲に変更してしまいました。
このことで困ったのは、他ならぬ宮崎駿監督本人でした。
曲に合わせたエンディングにするために、映画本編のエンディングも変更せざるを得なくなったのです。そして、ストーリーを曲のイメージに合わせて作ることは宮崎監督も初めての経験だったため、ものすごく大変だったそうです。
エンディングに流れるこの曲に、ラストシーンを合わせなければ、こどもたちがこの曲を口ずさんで映画館を出て来るようにはならない。だから、急遽歌に合わせたストーリー展開にしなければならなくなった・・・。監督とスタッフの苦労がしのばれます。
でも、その甲斐あってか映画館を出て来る子供たちは、ぽにょの歌を大合唱しています。振り付けまでしています。ポニョのあらすじにはこんなエピソードも隠されていたのでした。
がけのうえのポニョの雑学
NHK総合の番組、「プロフェッショナル・仕事の流儀」で『宮崎駿のすべて〜「ポニョ」密着300日』というスペシャル版が放送されました。
アニメ製作の現場は厳しいものと知ってはいましたが、そこでのドキュメンタリーは、本当に過酷で濃密な時間の連続でした。5秒のカットを描くのになんと1週間もかかるのだそうです。正に、気の遠くなるような作業の連続です。
そして面白いと思ったトリビアが、構想の最初にストーリーを考えるのではなく、まずは監督が「描きたいと思う場面をイメージボードにする」という方法です。そのため物語の展開がどうなっていくのかは、350人のスタッフはもちろんのこと、監督自身にも分からないのだそうです。
このようにイメージを描いている間にキャラクターが膨らんでいき、ストーリーも動き出して「リアリティーが増えて行く」のだそうです。
宮崎監督曰く、「映画はただの空想から生まれるものでなく、全ては自らの内なるところにある」「どんなに隠蔽しても自分が見えてしまうもの」、また「人に楽しんでもらえたら、自分の存在が許されるのではないか」という言葉が印象的でした。この辺りは、黒澤明監督の映画に通じるところがあると思いました。
だから、宮崎アニメは時代を超えても色褪せず、何度見返しても面白いのだと思います。
最近では、TSUTAYAで家にいながらネットでレンタルできるシステムもあるし、更に見たいと思ったらいっそのこと購入してしまいましょう。