夏休みには海やプールに落ちて溺れる水難事故が多発します。水中で足がつっておぼれた時や服を着たまま川に落ちたときなどの対策を紹介します。
★救助後の流れ
1:意識と呼吸を確認
※服をめくり、胸の上下と口の動きを見て自発呼吸の有無を判断
2:周囲に人がいる場合は、119番通報とAEDを要請
3:呼吸・心拍が停止しているならすぐに、胸部圧迫マッサージを開始
※リズムは1分間に100回。胸が5cmほど沈みこむ強さで救助が来るまで続ける
4:低体温症を防ぐため毛布などにくるんで保温する。
※二次溺水(肺に水が入ることで肺炎や肺水腫を合併し呼吸困難におちいる)の危険があるので、必ず病院を受診させる
一次救命処置の順番が下記のように変わりました。
従来の手順は
A(気道確保)→B(人工呼吸)→C(胸骨圧迫)
でしたが、今回からは、
C(胸骨圧迫)→A(気道確保)→B(人工呼吸) となりました。
以前は人工呼吸から心肺蘇生を開始することになっていましたが、
2010年の新しいガイドラインでは、心臓マッサージを最初から行う手順に変更されました。
心臓マッサージをすれば、同時に肺も動いて人工呼吸と同じ効果があるという理由からです。
なにはともあれ、心臓マッサージ!
胸骨(胸の真ん中に縦に存在する細長い骨)の下半分を強く押します。
片方の手の平の根元を胸骨に置いて、その上にもう一方の手の平をのせます。
緊急の場合や、素人が行う場合は、服を脱がせて胸骨を確認したり、指でたどって圧迫部位を探す必要はありません。
直感的に胸の真ん中と思われるところを押せば大丈夫です。
正しい場所を押すことより、1秒でも早く始めることが重要です。
腕は垂直に立て、肘を曲げずに真上から下に向けて押します。
1分間に少なくも100回の速さで行います。
人工呼吸が加わると、実際に1分間60回ぐらいの圧迫になります。
要救助者が子どもであっても、大人と同じ速さと回数で圧迫します。